この記事で分かること
退職したいけど、みんな忙しそうだし嫌な顔されそうで言いにくいです。
看護師という仕事は、日々緊張感う厳しい現場で働くことが求められます。
そんな環境だと、同僚や上司との人間関係、勤務条件、環境から退職を考えるケースが多いです。
看護師は特殊な職業柄、周囲へ退職の意思を正直に伝えることが難しいと感じる人も多いでしょう
辞めたいけど、退職が言いにくいと感じるのは誰もが通る道です。
この記事では、私自身が看護師として3回転職して得た経験をもとに、退職をスムーズに伝えるための6つの方法を紹介します。
新たな道を選ぶ際に、決断を上手に周囲へ伝え退職を進めるためのヒントにしてもらえたら嬉しいです。
看護師が言い出しにくい退職の切り出し方とコツ
看護師という職業は、患者さんやその家族、そしてチームの仲間達への思い入れが大きく、退職を切り出すことが難しいと感じることが多いです。
しかし、退職したい気持ちに嘘をつきながら働くことは難しいですよね。
ここでは、退職を切り出す難しさを克服するためのコツを3つ紹介します。
重要なのは、その気持ちを上手に伝えることです。
一人で抱えないようにしましょう。
信頼できる人に相談する
退職を考えている時、大切な一歩となるのが信頼できる人に相談することです。
一人で悩んでしまうと自分自身が苦しむだけでなく、看護師としてのパフォーマンスにも影響を与えてしまいます。
信頼できる人は、同僚の看護師であったり、上司だったり、または家族や友人であっても構いません。
大事なのは、自分の感情を理解してくれ、客観的にアドバイスを与えてくれる人を選ぶことです。
正式に上司へ伝える前に、信頼できない人に相談すると周りに広まってしまう可能性があるので注意してくださいね。
実際に相談するときは、具体的な退職の理由や困っていることを伝え、アドバイスを求めることが重要です。
信頼関係があるからこそ、自分だけでは見えてこないアドバイスをもらえますよ
また、悩みを共有することで、自身の感情や考えが整理されるというメリットもあります。
自分の感情や状況を正直に伝える
退職を切り出すときは、自分の感情や状況を正直に伝えることが大切です。
あくまで感情を抑え、冷静に伝えることが重要です。必要以上に感情的になるのは避けましょう。
看護師という職業柄、人間関係のもつれや仕事のストレスなど、感情的になりやすい要素はたくさんあるかもしれません。
感情を全てぶちまけると場合によっては、相手を攻撃する形になってしまい退職がスムーズにいかなくなることもあります……
事前に自分の考えや感情を整理しておくことが大切です。
退職を決意した理由を、自分で整理することから始めましょう。
その上で、結論をどのように伝えるのかを考えます。
具体的なエピソードを持ってきて話すと、相手も理解しやすいですよ。
また、自分の気持ちを語る際は、自分の視点で話すことが大切です。
否定的な表現や他人を責めることは避け、自分の気持ちに対する責任を持ち「私は〜と感じました」「私には〜が難しいと感じる」といった一人称の表現を心がけましょう。
「大事な話がしたいので…」と個室へ呼び出す
退職の話を切り出すタイミングと場所も大切です。
「大事な話がしたいので…」と穏やかに伝え、個室など落ち着いた場所へ呼び出すのがおすすめです。
忙しいからタイミングをつかむのが難しいけどね…
話すときは言葉だけでなく、表情や声のトーン、身振り手振りからも相手に伝わります。
しかし、時間と場所を設けることで、相手もあなたの気持ちを受け止めやすくなります。
言い出しにくい場面だからと言って、長い時間をかけて話す必要はありません。
自分の考えや気持ちをシンプルに伝えることが大切だよ
事前に自分の話すべき内容を整理し、ポイントをはっきりと相手に伝えましょう。
退職というのは、自分自身のライフステージやキャリアの変化であり、決して悪いことではありません。
看護師としての経験を活かし、次のステージへ進むためには、準備と勇気が必要です。
退職の切り出し方とコツを押さえ、自分の思いをしっかり伝え新しい道に進みましょう。
言い出しにくい退職理由を上手に伝える6つの方法
看護師として勤める中で、職場でのストレスや体調不良など、辞めたいと感じる事情が生じる場合もあるでしょう。
しかし、その理由を適切に伝えるのは難しいですよね。
退職意向をうまく伝えるための6つのアプローチをご紹介します。
もちろん理由によっては、引き止められて部署異動や条件変更の提案もあるでしょう。
相手の提案に対して、絶対退職か部署異動、条件変更でも自分は納得できるのかも含めて考えるようにしましょう。
マイナビ看護師の調査でも、退職時期の延期を提案されるケースが多いようです。
①転職先が決まったと報告する
経験上退職理由として、一番引き止めにくい理由の1つが「転職」です。
「別の病院への転職により、退職を考えています」と伝えると、単に辞めたいからという理由よりも引き止めにくくなります。
転職先が決まったことを伝える際には、色々な理由を考えるよりシンプルに伝えましょう。
具体的な転職先を決めた理由や、新たな環境での意気込みを伝えるとより理解を得やすくなります。
ここまで理由や動機がしっかりしていれば、転職時期の相談はされても強引な引き止めをする病院は少ないです。
特に近隣の病院に転職する際は、強引な対応をしてしまうと今後の評判にも関わるのでより慎重に対応してもらえるでしょう。
②結婚の報告と一緒に伝える
「結婚」は人生の節目ともいえるイベントの1つです。
結婚のタイミングを利用して、退職すると伝えるのは自然で理解もされやすい方法です。
結婚後の生活には、さまざまな変化が起こります。
- 夫婦としての新たな生活環境の変化
- 転居
- 出産・育児
上記は一例ですが、結婚による変化を考慮に入れて、退職理由であると上手に伝える必要があります。
その際には、自身が長く働いてきた職場への感謝の気持ちも伝えましょう。
感謝の気持で理解を得やすくなりますよ。
③家族を優先的に考えたいと伝える
「家族を優先したい」という理由で退職を考えている方も少なくありません。
お子さんが小さい場合は、子どもとの時間を優先したい。子どもが病気のときに側にいてあげたい。
こんなふうに母親は誰しも感じますよね。
また、パートナーの仕事の都合として転勤も理由として考えられます。
パートナーを支えたいという気持ちも立派な動機になりますよ。
具体的な状況や、それぞれの家族がどのような事情を抱えているかなど、細かい状況を説明すれば、相手も理解しやすくなります。
④家庭の事情に合わせて退職を伝える
「家庭の事情」で退職を考えている方は、色々な理由を抱えている人が多いです。
例えば、介護をする場合でも家族構成や家族背景が違うため状況は家庭ごとに大きく異なります。
実際の家庭状況や困難な状態を具体的に伝えると、理解を得られやすくなります。
また、「家庭の事情」が解決した場合には、再び働きたいという意思を示すことも効果的です。
働きたい意志はあるけど、やむを得ないという雰囲気は大事ですね。
⑤正直に自分の心境を伝える
「自分の心境」を伝える場合、直接的に伝えるのはなかなか難しいです。
とくに人間関係が原因の場合は、正直に伝えにくいですよね。
嘘を付きたくなる気持ちはわりますが、なるべく正直に話すのがポイントです。
あなたの現状を以下の点にしぼってみましょう。
- どのようなことに悩んでいるか
- どのような状況が負担か
- どのような点を改善して欲しいか
そして、具体的なエピソードも加えて話してみてください。
心から正直に話す言葉は何よりも相手に伝わりやすくなります。
⑥人事や看護部長に直接伝える
退職の意志は直接上司に伝えることが一般的です。
しかし、いくら上司に訴えても、人手不足や忙しさで取り合ってもらえないことがあります。
そんなときは、人事もしくは看護部長など相談しやすい人を頼りましょう。
辞められるのは困りますが、訴えがあればしっかりと取り合ってくれます。
人事や看護部長に直接伝える場合、包み隠さず正直に伝えることが大切です。
自身の退職に対する罪悪感を払拭し、未来へと向き合うためにも、自分の意志をしっかりと伝えていきましょう。
退職届を受け取ってもらえない場合の具体的な対処法
退職届を出すことが困難となった場合、法律的な手段も選択肢の1つとなります。
具体的には、以下の手段があります。
労働者を守る労働基準法がより知られるようになってきた現代だからこそ、このような手段も有効ですが、あくまで最終手段とすることをおすすめします。
しっかり話をしたけど聞いてもらえないような状況であれば、身を守るためにも利用を検討してください。
内容証明郵便で退職届を送る方法
上司や会社に直接退職届を手渡すことが難しい場合には、内容証明郵便で退職届を送ることも検討しましょう。
内容証明郵便で退職届を送ると、郵便局から確認の書面が送られてくるため法的に有効な証拠になります。
封筒の封を開けて内容を確認した時点で、受け取った日が退職の通知日になり、その2週間後が最終勤務日となります。
これは労働基準法には、通知期限が2週間と定められているので、2週間が経過すると、正式に退職することが可能となります。
退職届の書式には特に決まりはありませんが、下記の内容は網羅しましょう。
- 記載日
- 病院の住所及び名称、代表者の名前
- あなたの所属、名前
- 退職日
- 退職の理由
事務的に作成し感情的な言葉遣いは避けるのがポイントです。
内容証明郵便は、郵便局で手続きをするか、インターネットで申し込みを行うことができます。
内容証明郵便で退職届を送ることは、強硬手段となるため円満退職は難しくなります。
個人の感情や人間関係とは異なり、法律は客観的な事実だけが残ります。
可能であれば、労基署のように労働問題に詳しい専門家への相談も検討しましょう。
退職代行サービスの利用
退職代行サービスとは、退職の意志を伝えるのが困難な場面において、代わりになって退職の意向を会社側に伝えるサービスです。
コミュニケーションの難しさや人間関係のトラブルで精神的な負担を抱えてしまい、退職を伝えられないような時に利用を考えてみましょう。
退職代行サービスの業者は、利用者からの依頼を受け、会社に連絡を取り、退職の意志を伝えます。
退職届の提出や退職後の手続きなどもサポートするため、精神的負担が軽減されるでしょう。
業者が中立的な立場から退職の手続きを代行するため、感情的な争いを避け、円滑な退職が可能になります。
特に人間関係が複雑で直接的なコミュニケーションが困難なケースにおいては、このサービスが有効です。
利用料金がかかること、業者によっては品質にばらつきがあることなど注意も必要です。
そのため利用する際は事前の調査や比較をしっかりしましょう。
退職代行サービスは、近年増加傾向にあるハラスメント問題など、労働環境の改善が求められる昨今の情勢では有効なサービスです。
看護師の退職に関するよくある質問
退職方法、転職時期、働きやすい職場の探し方についてよくある質問を深掘りしていきます。
円満に退職する方法は?
看護師が円満に退職するためのポイントは7つです。
- 就業規則の確認
- 上司への報告
- 職場への報告のタイミング
- 不平不満は言わない
- 嘘はつかない
- 次の職場は言わない
- 誠意をもって仕事を続ける
退職の切り出し方や、退職理由の伝え方など、具体的な方法は、看護師こそ円満退職したい!退職をスムーズに進める7つのポイント で紹介しています。
そちらもぜひ参考にしてみてくださいね。
退職の手続きに入った場合、気持ちはどうしても先に進んでしまいがちですが、働く姿勢を崩さないことは大切です。
退職までの期間、仕事はしっかりと最後までこなしましょう。
あくまで看護師としての責任を全うすることが円満退職への土台となります。
転職する時期はいつがおすすめ?
転職は基本的に「自身のライフプラン」に沿って行うものです。
しかし、 転職時期によっては、ボーナスの受け取りや新しい職場での採用確率が変わります。
転職がおすすめな時期は1月と7月です。
ボーナスを受け取った後の転職が多いため、採用されやすくなります。
反対に、転職を避けるべき時期は5月と12月です。
5月は新卒の採用が多く、12月は年末の忙しさから採用が少なくなります。
転職の準備は、退職希望の3ヶ月前から始めることがおすすめですが、情報収集や職場選びなど転職活動には時間がかかります。
転職活動はプライベートな時間が削られるので、転職サイトを活用し効率的に活動しましょう。
自身の目指すキャリアや生活状況に合わせて、タイミングを見極めましょう。
看護師でゆるく働ける場所はある?
家庭と仕事を両立させるためのゆるい働き方を探すことも大切です。
おすすめの職場は5つあります。
- 療養型施設
- クリニック
- 保育園
- 検診センター
- 訪問看護
専門的な医療ケアが少なかったり、夜勤や残業が少ないため、家庭とのバランスを取りやすい傾向にあります。
フルタイムだけでなく、パートのような非常勤の勤務も検討しより柔軟な働き方を考えてみましょう。
適切な職場選びや働き方の工夫が、看護師の働きやすさを大きく左右します。
ゆるい働き方については、ママ看護師こそゆるく働きたい!おすすめの職場5つ紹介します
で詳しく解説しています。
まとめ
看護師として退職を切り出す際のコツや具体的な方法を紹介しました。
信頼できる人への相談や自身の感情を正直に伝えるなどの構えが大切です。
上手に退職理由を伝えるための6つの方法を紹介しました。
- 転職先が決まったと報告する
- 結婚の報告と一緒に伝える
- 家族を優先的に考えたいと伝える
- 家庭の事情に合わせて退職を考える
- 正直に自分の心境を伝える
- 人事や看護部長に直接伝える
退職届を受け取ってもらえない場合の対処法として、内容証明郵便での申請や退職代行サービスの利用も視野に入れておくと良いでしょう。
退職は言いにくいものですが、あなたのキャリアや生活はあなただけのものです。
本記事の内容を活用して、退職を伝えてみてくださいね。
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