患者さんに不測の事態が起こり判断が遅くなると、生死に関わります。
私自身も看護師19年目となり、多くの急変に関わることも。
そのたびに落ち込み、自分の対応は最善だったのか…
自分の観察が不足していたのでは
未然に防げたのではないだろうか、と急変を自分のせいにしてしまいます。
この記事でわかること
- 患者の急変は自分のせいだと追い込まないこと
- 同じような悩みを抱える看護師はあなただけでないこと
- 罪悪感を乗り越える方法
「急変」では助けたくても間に合わなかったり、助けられなかった命があるのは事実。「あんなに元気だったのに…」と看護師の心を苦しくさせますよね。
そこで本記事では、急変が自分のせいだと追い込まずに気持ちを切り替えられるよう、罪悪感を乗り越える方法をお伝えします。
大事なことなのでもう一度言いますが、急変は決して自分のせいだと追い詰めないでください。
患者さんが急変しても自分のせいではありません?
私は何度も「急変」に遭遇してきました。
看護師19年目になると、新人の頃とは違い他のスタッフに指示をしなければならないことも。
はじめて経験した「急変」はいまだに覚えています。
患者さんの窒息です。比較的元気だった患者さんで食事は自力で摂取していました。
夕食のおかずを窒息し、ラウンドした際は呼吸停止した状態。
発見したときは頭が真っ白になりましたね。
患者さんの顔色が全然違うんですよね。
ナースコールを押して人を呼ぶ、吸引する、いろんな行動をしたと思いますが当時は精一杯でどこまで自分が出来たのか分かりません。
その患者さんは一命をとりとめましたが、新人だった私は「看護師って怖い…」と感じました。
「わたしがもっと早くラウンドすれば」
「食事形態があってなかった?」
「嚥下機能が落ちていたのかな…」
「急変なにもできなかったけど記録ぐらい出来たのでは」
先輩看護師はすぐに駆けつけてくれたはずですが、自分の行動が正しかったのか不安で後悔や罪悪感が募るばかり。誰も私のことを責めなかったのに、ひとり自分を責めていました。
SNSでも同じように自分を責める人が多いね……
昨日急変して患者亡くなったんだけど結構心のダメージえぐいね優しい男の看護師の先輩に絶対自分のせいにしちゃいけんよ、それは違うから。って言ってもらえたけど家でめちゃ病んでる
— ほうれん草は2年目看護師 (@byouinbakuhatsu) November 30, 2021
看護師やってると、安定していた患者さんが急に容態悪化したり急変したりする度「私の観察が足りなかったんじゃないか」「私が死なせたんじゃないか」と思って絶望してしまうけど、誰のせいでもなく悪化する時はするし死ぬ時は死ぬので、過剰に自分を責めて潰れるのだけは避けようね
— きむらえり (@eri010k) May 19, 2019
責めなくてもいいよ……と言っても難しいよね。
他にも、ターミナル期のさいごの瞬間に間に合わなかったことがあります。
「あと少し早くラウンドしていたら」
「この部屋から検温に来ていれば…一人で亡くなること防げていたのに」
と自分を責めてしまいましたね。
気づいた時には
— ソファちゃん (@sui_gb20) March 6, 2022
患者さんの呼吸が止まっていた
ターミナル期の方だった
どうして気がつけなかった?
ごめんなさい…
そんな二年目看護師のソファ
タイムスリップしたら、
休憩室で泣いていた
この夜の私に会いたいな pic.twitter.com/7TBvLBhsW6
看護師って楽しさや達成感よりも、切なさやつらさという負の感情のほうが多い…私だけかなぁ?
とくに病棟看護師がつらくなる理由はこちらの記事でも紹介しています。
関連記事病棟看護師を辞めたい理由は「看護師の業務量が多すぎる」から!
では次に、罪悪感を乗り越えるためのポイントを説明したいと思います。
看護師が急変後の罪悪感を乗り越えるためには
看護師が急変時の罪悪感を乗り越えるには、以下の3つが重要です。
- 周囲のサポート
- 経験を積む
- 職場内での事例共有
詳しく見ていきましょう。
周囲のサポート
急変を乗り越えるためには、一人の力より周囲のサポートがあるほうが絶対に良いです。
こんな素敵な看護師さんからサポート受けられたら最高ですよね。
後輩が急変に当たった時に自分のせいじゃないかって落ち込んじゃってて、その子は一つ一つ確認しながら仕事してたし、お節介かなと思いつつも、いつも通りちゃんと患者さん見てたし誰が悪いとかじゃないよって伝えられて、本人も笑顔見せてくれてちょっとほっとした
— りんご看護師 (@03279days) October 22, 2021
この記事を読んだ方はこんなふうにサポートしてあげませんか。
こんなサポートをすることで、あなたが急変に当たったときは同じように他の看護師がサポートしてくれるかもしれません。
看護師の葛藤や罪悪感をひとりで抱えると心が苦しさが増します。
同期や仲の良い看護師に思いを吐ける環境があればなお良いですよね。
経験を積む
急変を乗り越えるには、看護師としての経験を積むしかないと思っています。
いまだに急変にあたると、悲しいしつらいけど、まちがいなく受容できるようになりました。
以前は何日も引きずってたけどね…
経験を積むことで、気持ちを切り替える術を身につけれたような気がします。
職場内での事例共有
最もおすすめの方法は、事例共有をすることです。
お昼のカンファレンスでもいい、もしくは病棟会のときでもいいので、急変時の事例共有や事例検証してみませんか?
みんなで共有することで
「こうすれば良かったかも」「これは対応がはやかったよね」
と色んな意見を交わすことができます。
批判したり、責めるような発言はやめましょうね
急変がつらいなら職場を見直すのもあり
急変がどうしてもつらい!と思うなら職場を見直すのもいいと思います。
なぜなら私自身も、正看護師取得して働き始めたのがICUでした。
状態が不安定で急性期の患者さんばかり。
小児の急変や死後の処置に入ることも多々ありました。
子どもの身体を両親と一緒に清拭し、身体を整え、最後は好きな洋服を着せる。
20代そこそこの私には精神的にすっごくきつかった。
そして先輩看護師からのいじめもあり、退職を決意したよ……
関連:【体験談】看護師のいじめには年齢関係なし!実例を紹介します
ICU勤務の次の職場は老人施設を選び、精神的にもゆとりをもてるようになったけどね!
「働く場所」って自由だと思います。選ぶ権利は私たちにある。
次の職場を探す余裕なんかない!という人は転職サイトに登録だけしておくことです。
転職サイトを見て気になる求人を「お気に入り」に入れておくだけで
「いつでも転職しようと思えばできる」という自信がつきます。
おすすめの転職サイトは多数ありますが、1社だけ選ぶなら
理由は
- 求人件数がNo.1
- 登録の時に「今すぐ転職」か「情報法収集だけ」を選べる
登録して最初だけヒアリングの電話が来ますが
今は情報収集だけで大丈夫です。転職が決まり、必要になったらご相談させてください
と伝えればOKです。
関連:多くの看護師が利用しているナース専科 転職(旧・ナース人材バンク)を口コミ・評判から徹底調査!
他にもおすすめの転職サイトは下記の記事にまとめています。
急変対応に罪悪感が背負わなくていいよ
患者さんが急変しても「自分のせい」だと罪悪感を背負わないでくださいね。
つらい気持ちはとても分かります。泣いてもいいです。
でも明日からは前を向いていきましょう。
昨日のあなたより、今日のあなたは看護師として前進してます!
もし良ければ教えて下さい
急変時には、病院によって院内コードが規定されています。
- ハリーコール
- ハートコール
- スタットコール
- コードブルー
- ブルーアラート
様々ですね。
あなたの職場ではなんと呼ばれていますか?よければコメント欄で教えて下さい
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