この記事を書いた人
カタオカさん| @Aru_Kango
看護師・保健師・保育士・養護教諭・衛生管理者・子育て特化免許を保有しているスーパーナース
今回は、保育園に看護師として勤務しているカタオカさんに寄稿して頂きました。
保育園看護師ってぶっちゃけどうなんですか??
保育園看護師歴約10年の僕が、これから保育園看護師になるママ看護師へおすすめする理由を余すことなくお伝えします!
もう結論を言ってしまえば
仕事がラク
子どもがカワイイ
これに尽きると思います。
今日の記事は必ずあなたのお役に立つと思います。
なんせ、保育園看護師には『マニュアル』が存在しません。
見よう見まねしようにも、見本が近くにいないことが多いです。
なので今日のこの記事を読んで「ママ看護師でもできるんだ〜」ということを知ってもらえれば嬉しいです。
ママ看護師こそ保育園で働くことをおすすめする理由
そう、保育園看護師は「ママ看護師」にこそ向いているお仕事だと僕は思っています。
その理由を書いていきますね。
死から生への心の変化
病院に勤めてると、よくエンゼルセット(お亡くなりになった方をきれいにするセット)を使ったり、おじいちゃんとかみ合わない話をしたり、大変というか、向かう方向が、どちらかというと「死」に向かう方々のお世話をすることが多いのではないでしょうか?
保育園看護師は、「生」まれたての子の世話をすること、これから、未来へ伸びていく子ども達を見守ることができるので、ある意味病棟と違った大変さはあるのですが、病院で働くよりは、生き生きと仕事できる気がします。
仕事がラク
保育園での仕事内容は、大きく3つに分かれます。
まず本業である「保健業務」そして「用務」さらに「保育業務」が主な仕事です。
先程も書いたのですが命の危険は限りなく少ない職場になります。
保健業務
保健業務の主な内容ですが、まず登園した児の出席状況・健康状態の把握があります。
朝、各クラスを回り、クラスの出席状況の把握をしたり、昨日お休みしていた児や、体調の悪い児はいないかなどを確認します。
あとは、ケガの治療です。ケガをした児は保健室で治療します。
転倒してできたすり傷、ケンカでできたひっかき傷など、怪我の内容は様々ですが小さいケガでも診るようにしています。
病気の連絡と病児の看護も大切な仕事です。
熱の連絡は、まず子どもの様子を確認し、保護者に連絡します。
乳児は保健室に連れてくると泣いてしまう場合があるので、保育室で様子を見る場合もあります。
幼児は保健室で様子を見ます。熱性けいれん等の注意を要する子どももいるので気をつけて観察しています。
また、熱がなくても体調が悪い子どもも保健室で様子を見ます。
用務
用務(雑務)は主に
- 電気工事→コンセントの取替え・蛍光灯の取替え
- 水道工事→給食室のつまりの解消・蛇口の交換
- 大工仕事→棚などの作成・修理、力仕事全般、高所作業
- パソコン関連の仕事→ワードやエクセル、パワーポイントなどのソフト面から外部機器との接続や、起動しなくなったパソコンのリカバリなどのハード面まで対応。コピー機の修理・使用方法の説明など
- ガーデニング→藤棚の剪定・毛虫との格闘・花の植え替え、畑つくり
- ネコの糞処理→猫の糞には寄生虫の卵が含まれており、砂場にされると大変です…
ま、なんでも屋さんですね……
「それ、保育園看護師の仕事じゃないやん!」と思う方もいるかも知れませんが、なんでも任されるのが保育園看護師だったりします。
保育業務
僕は、0歳児クラスの補助に入ることが多く、0歳児クラスの離乳食の補助や検温をします。
遠足時の突発の怪我や病気の治療のために付き添いますが、ほとんど怪我も病気もなく、楽しく遠足に付き添っています。
あと、誕生会で歌って踊って、行事のときは子どもを喜ばせることもあります。
プール指導もします。水温・水質管理はもちろんのこと、時には一緒にプールに入り、子供用プールで泳ぎます。
スイカ割りもします。
運動会では使用物品の出し入れはもちろんのこと、裏方で補助をしています。
もちつきもやります。毎年12月に開催しています。毎年全力でもちをつきます。次の日は腕が上がらなくなります。
保育士免許はなくても大丈夫ですが、保育士の気持ちがわかるようになります。
でも、一番は「子どもがカワイイ」と思う瞬間がとっても多いことです!
実際に保育園看護師働いて感じるメリット
実際に保育園で働いてみて、病棟との違いに驚くこともいっぱいありました。
違いすぎてびっくりしたことをご紹介します。
定時に帰れる
まず、前残業がありません。
もし9時から保育園の業務開始なら、8時40分に行けば十分間に合います。
そこから着替えて5分ぐらい職員朝礼して、先程書いた仕事をする感じです。
仕事が終わると、よっぽどのことがない(子どもが熱を出した等)がない限りは定時に帰れます。
保育士さんは残業することもありますが、保育園看護師は保育に関する書類や作り物がないのでサクっと帰れます。
急変がほとんどない
病院では、やれアラームが鳴っただの、やれ医療用PHSが鳴っただの、患者さんが転倒したなど、急変が鬼のようにあると思います。
しかし、保育園でお預かりしているお子さんはみんな健康な子どもです。
熱のある子どもは基本保育園は休みなので、ほんとに健康な子どもしか来ません。
急変といえば「38.0℃以上の発熱」「擦り傷や切り傷が大きい」ぐらいで、病棟と比べると「は?」といった感じなので、命の危険性は限りなく少ない職場です。
看護師長やお局の圧力がない
人間関係がすごくラクなのも保育園看護師の特徴です。
まず命のやり取りがないので、看護師さんのように殺伐としないし、患者さんの前では笑顔を振りまかなければならないので、詰所に帰って来たときの表情管理が難しい、いや怖いです。
その点保育園看護師は、基本上司は園長と主任保育士ですが、看護師の仕事は全てお任せされることが多くどちらかといえば保育園保健のことに関しては主導権は自分にあります。
なので、頼られることはあっても圧力をかけられることはほとんどないです。
あと、保育士ではないので、保育士同士の争い(あまりないですが)に巻き込まれることもありません
保育園看護師として働く上で困ったこと
困ることは少ないのですが、保育園看護師は基本保育園に一人しかいません。
なので、病気のことやケガのことなど、保健関係のことは全て保育士さんから聞かれます。
でも、周りに看護師がいないので「あれ?どうだったかなコレ?」と思うことがあっても自分で解決しなければならないことが多いです。
あと、保育のことに口を出すと基本的に怒られるかイヤな顔をされることがあります。
看護師は看護のプロであり保育のプロではありません
なので、保育のプロである保育士の仕事に口を出すと「保育士じゃないくせに」と言われることもあります。
でも、困ったと言っても病棟の困ったレベルが100なら、保育園の困ったレベルはせいぜい30くらいです。
あとは、困るというか、保育園は医療的行為がほとんどないので、看護師としてのスキルは落ちまくります。
なので次に病棟で働こうと思ったときに少し困ると思います……
保育園以外で働きやすい職場はこちらで紹介しています
まとめ
これが保育園看護師の主な仕事の内容です。
保育園看護師に期待されるものですが、特に現在は子育てや家庭の問題から、精神的に不安定な保護者が増えていると思います。
そんな保護者の精神的な支援をするために家庭訪問を行ったり、相談を受けたりなどの支援が今後求められていくと思います。
さらには、保育園に通う子どもの保護者だけでなく、地域で子育てをしている親御さんの子育ての不安や健康面の相談などを保育園の看護師として支援していくことが、今後期待されるもの、また実践していく必要があるものだと思います。
基本的には本当に子どもがかわいく、人間関係もやりやすい職場なので次の仕事を考えてる方には絶対オススメできる職場だと思います!!
カタオカさんのブログ紹介
保育園看護師に興味がある人は、ぜひ当サイトへどうぞ!
相談も承っています!
新人看護師の時に師長とお局のパワハラとサービス残業100時間のブラック病院でメンタル病む(うつ病)。
急性期→美容看護師→精神科看護師→保育園看護師と転職を重ねる。
現在は日勤のみで年収600万オーバーの保育園看護師。
【保有免許】 看護師・保健師・保育士・養護教諭・衛生管理者・子育て支援系免許
名前:カタオカ
運営ブログ :ホイカン
コメント